お金をかけずに子供の学力を伸ばす方法【教育費もコスパを意識】

お金がなくても子供の学力をアップする方法
目次

【残酷な現実】子供の学力と親の経済力の相関関係

本記事では、お金をあまりかけずに、子供の学力をアップする方法を検討・考察することを目的としています。

もちろん今更言うまでもないですが

  • 良い大学に行く=良い人生
  • 勉強ができる=社会で成功でき
    ではありません!

親…子供の夢や希望のためにコスパ良く教育費を使う

子…やりたいことの実現のために、必要な学力を身につける

これが大切だと思います。

記事では親の年収と子供の学力の相関関係について述べますが、あくまで教育費の問題を考えるうえでこうしたデータを引用している点はご承知おきください。

昔の私もそうでしたが、途中「つらい!」という気持ちになるかもしれません。しかし、結論を急がずに!

東大生の親は年収1000万円以上が当たり前?

東大生の親は年収1000万円以上が当たり前。こんな話を聞いたことがないですか?

これは単なる都市伝説ではなく、東京大学が毎年行っている学生生活実態調査の数字がもとになっています。

2020年度の調査では、東大生のいる家庭の世帯年収は950万円以上が53.9%という数字が出ており、調査年度によっては6割を超える家庭が年収950万円超えとなっています。

出典:2020年度(第70回)学生生活実態調査・報告書 P81

日本で年収1000万円以上の世帯は12.1%厚生労働省2019年『国民生活基礎調査の概況』)、子育て世帯に限ると総数はもっと減少するはずです。

東大生の親の年収がいかに突出しているかが分かりますね。

世帯収入と子供のテストの点数は比例する

もう1つ、内閣府が発表した残酷なデータをご覧ください。

図表3-5 「世帯収入(税込年収)」と学力の関係

「世帯収入(税込年収)」と学力の関係
平成28年度 子供の貧困に関する新たな指標の開発に向けた調査研究 報告書  

世帯年収と、子供のテストの点数を表にしたものですが、親の年収が高いほど、子供のテストの点数が高いことが読み取れます。怖いほど比例しており、思わず目を背けたくなります。

こ、これが教育格差か…

子供の学力における残酷な現実を前に考えたいこと

文部科学省は全国の小学校6年生と中学校3年生を対象に『全国学力・学習状況調査』を実施し、学力と家庭環境の関係を分析しています。同調査をもとに、お茶の水大学でも研究が行われています。

その結果、
子供の学力は、「親の年収」と「学歴」、この2つと大きな相関関係がある。

こうした傾向が明らかになりつつあります。

こうした現実を前に、親としてはどう考え、どんな行動をとることができるのでしょうか?

【選択肢1】ひたすら稼いで教育投資額を増やす

学歴(親の生まれ育った環境)については今から変えることは難しいので、とにかく経済的に豊かになり、子供に投資する。これも1つの方法です。

しかし、稼ぐ力を身に着けようと動いている間にも、子供は育ちます。

また、親の学歴・年収が高い家庭は、そうでない家庭に比べて「教育にかけられる金額が大きい」以外のアドバンテージ(優位性)が存在しています。

親の年収・学歴ともに◎な家庭の特徴
  • 家に本があるのが当たり前
  • コンサートや劇場に出かける
  • 海外の文化に直接触れる機会が多い    

など、親から子供へ「文化資本」の相続が日常的に行われています。

単に教育投資額が多いだけではなく、子供にプラスとなるような働きかけを「当たり前のもの」として行っているのです。子供の教育は確かにお金があるほど選択肢が増えますが、ひたすらお金を稼ぎ、使うことだけでは不十分ではないでしょうか。

【選択肢2】環境的不利を乗り越えている子供たちに倣う

子供の学力と、親の年収や学歴には相関関係がありますが、中には「親の年収・学歴がともに低い」にもかかわらず、高い学力を有する子がいます。

お茶の水大学でも研究でも「環境的不利を克服し、なぜ彼らは高い学力を有しているのか」という点は、大きな論点になっています。

こうした「克服」に注目してみると…!

つまり、環境的不利を乗り越えている子供たちをお手本とし、今日から家庭でできることを実行していこうという提案です。例え収入が低くても、工夫や心がけしだいで、子供の未来を照らすことができる。
そう考えられると、将来への不安も和らぎますし、希望が持てるのではないでしょうか。

お金をかけずに子供の学力を伸ばす方法6選

子供の学力を伸ばすためには、環境を整えてあげることが大切です。親の接し方や普段の行動は、子供に強い影響を与えています。
子供の学力を伸ばすために、お金をあまりかけずに、親ができることをご紹介します。

注釈がない限り、データは国立大学法人お茶の水女子大学「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究」をもとにしてます。

1.規則正しい生活をする

規則的な生活習慣が身についているかは、子供の学力と大きな関係があります。

環境的不利を乗り越えて上位25%にいる学力A層の家庭では、「子供が決まった時刻に起きるよう(起こすよう)にしている」「毎日子供に朝食を食べさせている」「テレビ・ビデオ・DVDを見たり、聞いたりする時間等のルールを決めている」など、規則的な生活習慣への意識が高いことがわかっています。

2.活字に親しむような働きかけを行う

国語はもちろん、算数や他の教科でも問われていることを理解にするには、読解力が必要です。
学力A層の家庭では「小さいころに、絵本の読み聞かせをした」「普段から本や新聞を読むように勧めている」と回答した割合が高いのが特徴です。

活字に親しむような働きかけ
  • 絵本の読み聞かせを行う
  • 家に本がある環境を作る
  • 子供に本や新聞を読むように勧める
  • 子供と読んだ本の感想を話し合う
  • 図書館や本屋へ出かける

また、蔵書数に関しては興味深いデータがあります。
下記は、家庭にある蔵書数と子供の学力テストの点数をあらわした表ですが、蔵書数が多いほど子供の学力テストの結果は良好なことがわかります。

図表2-10 SES別に見た家庭の蔵書数と学力の関係(国語A)

出典:「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究」P19

すぐに読まなくても、子供が興味を持ちそうな本を家に置いておくことは無駄じゃないようです!子供向け書籍は売りに出す人も多いので、古本屋やフリマアプリの活用もオススメです。

3.学校行事やPTA活動に積極的に参加する

学力A層に分布される子供たちの親は、総じて学校教育に対しても親和的な姿勢を貫いています。経済的に不利な家庭はひとり親世帯も多いことが想像され、平日に学校の行事へ参加することは本来難しいはずです。

それでもResilient students(不利な環境を克服している学力A層)の保護者は授業参観やPTAに可能な限り参加しようとしている姿勢が伺えます。

図表7-18 子供のレジリエンス×学校との関わり(中学校)

出典:「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究」 P54
補足

Resilient students…不利な環境を克服している学力A層

Non-resilient students…不利な環境にある学力B~D層

A層(Upper middle以上)…親の社会経済的背景が高い学力A層

私も仕事があるので「授業参観は何年生までいけばいいの?」「PTA活動はめんどくさい」という気持ちはよく理解できます。しかし、授業の様子や学校の雰囲気など、実際に出向くことで分かることも確かにありますよね。

4.美術館や博物館など知的好奇心を刺激する場所へ出かける

学力の高い家庭ほど、美術館や博物館、科学館などの社会教育施設の利用頻度が高い傾向にあることも認められています。

我が家もよく地域の図書館や博物館には出かけます。無料の公共施設か、入館料数百円程度のところばかりです。週末にショッピングモールやレジャー施設で過ごすことを思えば非常に安上りで、コスパ抜群!親子で様々な発見があり、子供向けの体験ワークショップも開催されているので、オススメです。


5.家庭での学習時間を確保し、復習を重視する

環境的に不利な家庭の子供の通塾率が低いのは想像に難くないでしょう。中学3年生ではUppermiddle以上(社会経済的背景が高い家庭)の成績A層の通塾率が72.4%なのに対し、Resilient students(不利な環境の成績A層)の通塾率は49.1%と5割に達していません

不利な環境での学力B-D層の通塾率も46%程度ですので、成績の良し悪しに限らず、塾に通わせることが大きな経済的負担となっていることが想像できます。

出典:「平成29年度全国学力・学習状況調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」

一方、不利な環境にもかかわらず、成績の良い子供たちは、塾に頼らない学習スタイルを確立していることも伺えます。

図表7-30 子供のレジリエンス×学習スタイル(中学校)

出典:「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究」 P60

不利な環境を克服している成績A層は「学校の宿題をしている」「学校の授業の復習をしている」と回答した割合が、社会経済的背景が高い家庭の成績A層よりも高くなっています。

計画を立てて毎日机に向かい、宿題はしっかり提出し、授業の復習をする。こうした日々の積み重ねこそが、不利な環境に負けずに高い学力を維持する土台となるようです。

6.勉強や将来について家庭で話し合う

学力A層では「勉強や成績のこと」「将来や進路」「地域や社会の出来事やニュース」についての話題がよく親子の会話のテーマになっています。
注目すべきは、こうした話題が親からだけではなく、子供からも積極的に出ている点です。

図表7-8 子供のレジリエンス×会話の内容(小学校)

出典:「保護者に対する調査の結果と学力等との関係の 専門的な分析に関する調査研究」 P50

卵か先か鶏が先かで、「学力が高い子供は、成績や将来について話題にすることに抵抗がない」という考え方もありますがどうでしょうか。
勉強や将来について親子で話をすることが当たり前。そんな家庭の雰囲気を作っておくに越したことはないでしょう。

まとめ:教育費もコスパを意識!子供に合った学習方法を見つけましょう

親が子供の教育に高い関心を持ち、適切な働きかけをすれば、湯水のようにお金を使わなくても子供の学力を向上させる余地はきっとあります。
「とにかく稼がなきゃ!」と考えるよりも、家族の時間を大切に、行動を見直してみるところからはじめてはどうでしょうか。

お金をかけずに子供の学力を伸ばす方法6選
  1. 規則正しい生活をする
  2. 活字に親しむような働きかけを行う
  3. 学校行事やPTA活動に積極的に参加する
  4. 美術館や博物館など知的好奇心を刺激する場所へ出かける
  5. 家庭での学習時間を確保し、復習を重視する
  6. 勉強や将来について家庭で話し合う

現代では、学習に役立つ無料動画、塾に比べて格安のオンライン講義や英会話教室、友人と勉強の進捗を報告しあうアプリなど、インターネットによって勉強方法の選択肢も多様になっています。

教育費もコスパを意識しながら、子供や家庭にあったやり方を探していきましょう。

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